2日目
朝5時過ぎに出発。
野口五郎岳から眺めた槍ヶ岳。
画面左手大天井岳から東尾根を、右手双六岳から西鎌尾根を、そして正面から峩々とした北鎌尾根を従えるその姿は、まさに山の王だなと思った。
ここからの槍が、一番凛々しいかもしれない。
西から雲が押し寄せてくる。数十分後には視界が無くなる残念さよりも、この非現実的なスペクタクルに感動した。
水晶小屋は7月下旬のオープンを目指して工事中。山小屋としては最奥に位置するものの一つじゃないかな。一度泊まりに来てみたい。
水晶岳への最後の稜線の道中、まさか雲がとれてきた。
そして雲を切り裂いて現れた水晶岳。その綺麗な名前とは裏腹に、デコボコしたたくましい山容だ。
最後は手を使いながら登る。
山頂に着いてみればこの青空に輝く山々。なんて素敵なひととき。
間違いなく、この山頂は忘れられないものになる。
鷲羽岳への登りはザレ、ガレの登り坂が厄介だったけど、こちら側からなら難なく登れた。
本日2つ目の百名山、鷲羽岳。
恐らく天気は下り坂。最後のクリアな山頂を目で楽しんでおく。
鷲羽池越しの槍ヶ岳の雄姿もまた、日本を代表する山岳風景の一つだろう。
正直なところ、水晶岳から眺めた鷲羽岳はその他大勢の一つといった印象だったけど、三俣山荘から眺めるとそのピラミダルな容姿が、百名山たるに相応しい風格を放っていた。
ここからは精神力勝負。この季節、雪渓が残っているため巻き道ルートは通行不可。中道or稜線ルートの2択になる。
三俣蓮華岳。富山、岐阜、長野の境目。
楽しみにしていた双六岳からの槍の眺めはご覧の通り。ここはまた訪れたいところ。
14時、双六小屋で2日目の行動を終える。
明日はついに、西鎌尾根を行く。