天城山に登って、河津桜を見て、熱海で温泉に入って……
っていう盛りだくさんプランが、「熱海で温泉に入る」というシンプルなものに変わってしまったのは、どういうことか。
というわけで、熱海で温泉に入ってきました。それ以上でもそれ以下でもない旅の日記です。
今日のパートナーは最近やたら登場するようになったリア充タナカです。
そして今回は珍しく彼が車を出すというので、八王子から横浜線〜相模原線(初めて乗った)で茅ヶ崎駅にて合流。八王子から海がこんなに近いとは思わなかった。“勝手にシンドバッド”は八王子市民にも歌える歌なのではないか。
ブルーのフィットで海沿いの国道1号を快走〜!
と、ならなかったのが、今日の大きな誤算です。
ケンシローおすすめのあさまるで昼食をとり、さらに国道1号、なのですが……
大渋滞です。
この時点で伊豆半島の南端に近い河津町までの旅に黄色信号がともり……
小田原、湯河原で立て続けに渋滞を食らったあたりで、赤信号。目的を大幅に削ることにしたのです。
「そうだ、熱海に行こう。」
いや、もともとそこは通過点だったはずだが……
熱海と言えば、海と温泉の街。当然、温泉を探すことになるのですが、意外と日帰り温泉施設が少ない。だいたいがホテルの日帰り温泉プランを使うことになるのですが、これがまた結構なお値段。
いろいろな条件から、ホテルニューアカオにしました。
が、国道から唐突に脇道にそれ、錆びた看板に導かれるように手掘りのようなトンネルをくぐっていると、本当にこの先に目的のホテルがあるのか不安にかられる。
だから、立派な白亜の建物が見えてきたときにはほっとしました。
今なおゴージャスな調度品を維持し続ける老舗ホテル。制服をビシっときめたホテルマンたちに、ちょっとした場違い感を覚えました。
そんなピカピカのフロントで丁寧な受付を受けていたのですが、
渡された案内書は手書きのピラ紙1枚。ここでガクっと肩透かしを食らわされた———
その後のウェルカムドリンクが本気で点てた抹茶というのが(茶菓子付き)。このホテルの力の使い所が分からない。
1700円も払ったんだもの、使えるサービスは全て使います。オーシャンビューのレストルームでコーヒーをすする。
パイナップルジュースをブランデーのように持つリア充———それは、リア充なのか。
全てのサービスを使いきって、ようやく本題の温泉へ。ここの温泉、困ったことに大浴場と露天風呂が分かれている。今風に言うと、「UIが悪い」ってやつです。
まずは大浴場から。いきなりサウナに入ることで、今まで一滴も流さなかった汗を流す。無理やり、運動した気分になる。そして無駄な汗を流してリフレッシュ。した気分になる。
いったん大浴場からあがり、網掛けのソファでくつろぎながら、今後の働き方会議。唐突に踏み込んだ議題が始まるのが、僕たちのスタイルです。反面、意味のない会話に徹底することもあります。
結構な時間休んでいたのですが、そろそろ露天風呂へ。その奥には謎のレトロ空間が広がっています。
露天に入ったその時間が、まさに月があがりたての時で、銀色に輝く海面が美しかったのですが、それを撮れなかったのは残念。
もう遅いので、夕飯は熱海で。香蘭亭というお店でラーメンと餃子、チャーハンをいただき、帰路につきました。熱海駅がリニューアルしていたのと、町にちょっと活気が戻っていたことが、なんだか嬉しかった1日でした。そこまでの思い入れもないのだけど。
さて、また火がついたことだし、より一層スピードを上げていこうか。僕たちは火をつけ合い、加速して暴走する。