レストランで次のルートをチェックしていると、近場に旧道の名残があるようなので、行ってみることにした。
旧中道往還という。古くは静岡から山梨をつなぐ街道だったそう。今では隧道が通っているが、この道の先は峠越えというよりも山越えに等しい。
今となっては、ほんの少しだけ、石畳の道が整備されているだけ。それでも、多くの旅人がここを通った香りが、確かに残っている。
その奥にひっそりと建っているのが、精進諏訪神社。
ずっしりとした茅葺屋根の、立派な神社だ。
境内には”精進の大杉”と呼ばれる大きな杉の木がある。推定樹齢1200年、高さ43m。
国の天然記念物に指定されている。久しぶりにこんな巨木を見た。
狛犬のデザインが、ちょっとかわいらしげに見える。
人通りは少なく、自動車もめったに通らず、周りを深い自然に囲まれていて、セミの鳴き声が360度響き渡る。
きっと、旅人が行き来していた時代の、その夏も、今と大して変わらないのかもしれない。