「高尾山なんて山じゃない!」という意見。僕も八王子に越してくるまではそう思っていたのですが、いざこっちに来てみて、甲州街道の向こうにその姿を眺めると、「ああ、立派な山なんだな」と思えたのでした。
しかし、せっかく麓町に来てから一度も行ったことが無い。何か良い機会はないかと思いながら、2月の八王子市民向けのフリーペーパーに「高尾梅郷梅まつり」の文字を発見。
これは、例のサークルの初心者にもうってつけだと思い、招集をかけたのでした。
ほぼ大山のときと同じメンバーです。大学のサークル時代の友人たちです。
大山を経験済みで体力はお墨付きなので、今日は稲荷山コースで登ってみることにしました。僕自身、このルートは初です。ケーブルカー駅の脇に入口があります。
稲荷山の尾根を経由しながらぐるーっと高尾山頂を目指すコース。
高尾山のコースの中で一番山らしい山道ということですが、他のコースよりも距離がある分、傾斜は緩やか。
アップダウンを繰り返しながら、ゆっくりと高度を上げていきます。場合によってはコンクリート打ちの急斜面の1号路より易しいかもしれない。
稲荷山展望台からの眺め。
霞んでいますが、スカイツリーまでばっちり。高尾山よりも高いんだもんな。
そこからも同じようなコースが続く。前を行く2人は結局最後まで世間話を楽しみながらの余裕っぷり。
この分岐が過ぎたらゴールはすぐそこ。
最後の最後、「よいしょー!」と階段を登れば、
高尾山頂。
ペチャクチャ、ダラダラと登っていた割に、予想よりも早く着くことができました。
山頂もまだ人が少なめだったので、東屋のテーブルをとってお昼に。思えば、毎回大混雑の山頂、ここのテーブルをとったことは初めて。おでんをつつきながら、それぞれ持参のご飯を食べる。
下りは「梅まつり」を目指すため、4号路から日影沢へ下りるルート。
淡々と、同じ角度を下りていく感覚です。こちらから登る方がキツそう。
……特筆すべきこともなく、下りてきました。ここにはキャンプ場があり、綺麗なトイレもありました。全方位設備が完璧な高尾山、恐るべし。
さて、「高尾梅郷梅まつり」は旧甲州街道沿いに点々とある会場をめぐるピクニックです。僕たちは一番大きそうな(?)木下沢梅林を目指す。
高尾梅郷梅まつり(木下沢梅林)
おお、これは……
斜面を覆う梅の絨毯。予想以上の密集度。それもそのはず、1400本あるらしい。
まるで雪が積もったような、真っ白な世界。
一角にちょっとした広場があったので、そこにレジャーシートを広げて酒盛り開始。焼酎とワインをメインに、チータラやいかせんべいをかじる。3月上旬にお花見なんて、なんか優越感だ。
ポカポカ陽気にワインが入って、弱い僕はちょっと飲んだだけでふわふわ。
夢見心地で、夢のような景色をハイク。
いやー、楽しい。来年もやろうかなこれ。次は景信山とかと絡めたりして。
ここからは高尾山口まで1時間弱、車道を歩きます。バスが出ていますが、来るバス来るバス全てギュウギュウ詰めで、あれはあれで大変そうでした。
道中のふじだなさんで一服。
手作り感満載のチョコチップクッキーが美味しい。やさしいバター風味です。
会場とは関係なく、沿道には梅の木や菜の花が色をそえていて、ここを歩いているだけで春を実感できます。
たっぷり時間をかけて高尾山口駅まで帰ってきました。
温泉は八王子かと思っていましたが、今日は入場制限がかかっていないようなのでついに利用します。極楽湯。
お湯の種類が豊富で、サウナも広くて洗い場も多いのですが、高尾山の登山客に対するには少し小さめかな。比較的空いていた今日でさえ、下駄箱は満員寸前でした。
ささっと汗を流し、ゆっくりしてから八王子に戻って飲み会。シムラホールが凄まじく美味しいお店だったので、近々レポートしたい。
登山から花見から温泉から飲み会まで、ギュギュっと詰め込んだ割にのんびりと出来た、理想的な土曜日になりました。
楽しいことから楽しいことへの素敵な縦走。どうせ企画するならこのくらい徹底していきたいな~と。また次もよろしくお願いします。